【やさしく解説シリーズ】「遊休資産」ってなんだろう?
皆さん、こんにちは。
アット・ファシリティラボ株式会社の蒲池です。
今回は、普段あまり耳にしないかもしれませんが
実は皆さんの職場や日々の業務に深く関わっている
「遊休資産(ゆうきゅうしさん)」
について専門用語を使わずに
やさしく解説していきたいと思います。
「遊休資産」って、どんなもの?
「遊休資産」とは、とってもシンプルに言うと
「使われずに、お休みしている会社の大事なもの」のことです。
例えば、皆さんのご家庭を想像してみてください。
・もう使わなくなった生活用品・電気機器
・サイズが小さくなって着られなくなった子供の服
・読まなくなった雑誌や漫画
これらって、持っているだけで、今は誰も使っていないですよね?
こういった「使われずに、ただそこにあるだけ」のものが
まさに「遊休資産」に似た状態と言えます。
これを会社のオフィスや工場に置き換えてみましょう。
・利用者が減って、ほとんど使われなくなった会議室やフロア
・新しい機械を導入したことで、もう使わない古い設備機械(修正前:生産設備)
・事業計画が変わって、活用されずに残っている土地や建物
・部署の統廃合で、使われなくなったオフィス什器(修正前:デスクや什器)、パソコン
これらも全て、会社にとっては「使われずに、お休みしているもの」。
つまり、「遊休資産」なんです。
どうして「お休みしているもの」が生まれるの?
なぜ、せっかくお金を出して手に入れたものが
使われずに「お休み」してしまうのでしょう?
会社で「遊休資産」が生まれる主な理由には、いくつかパターンがあります。
- 事業計画の変更
- … 「ここに新しい事業所を作るぞ!」と準備していたけれど
- 市場の状況が変わって計画がストップしてしまった、というケース。
- 技術の進歩
- … もっと高性能で効率の良い機械が登場し、古い機械はまだ使えるけれど
- 新しいものに切り替えた、というケース。
- これはスマートフォンを新しいモデルに買い替える感覚に似ていますね。
- 組織の変化
- … 会社の部署が合併したり、働き方が変わってオフィスの広さが不要になったり
- リモートワークが普及して出社する人が減った、といった状況も考えられます。
- 時代の変化
- … かつては必要とされていた製品やサービスが、今はもう求められなくなり
- それを作るための設備や工場が使われなくなる、ということもあります。
皆さんのご家庭でも、「飽きてしまった」「もう必要なくなった」という理由で
物が使われなくなるのと同じようなことが、会社でも起こるんですね。
「お休みしているもの」があると、何が困るの?
「使わないなら、置いておけばいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、「お休みしているもの」、つまり遊休資産は
会社にとっていくつかの困りごとを引き起こす可能性があります。
- 「お金」がかかることがある
- … 使っていない土地や建物でも、固定資産税という税金がかかります。
- また、使わない機械のメンテナンス費用や、使っていないスペースの電気代、清掃費など
- 維持管理にお金がかかり続けることがあります。
- これはまるで、使っていないサブスクリプションサービスに毎月料金を払い続けているようなものです。
- 「場所」をとってしまう
- … 使わない備品や機械が場所を占領していると
- 本当に必要な新しいものを置くスペースがなくなったり、倉庫がごちゃごちゃしてしまったりします。
- オフィスの有効活用や生産性向上を妨げる要因にもなりかねません。
- 「もったいない!」という気持ち
- … まだ十分に使えるのに、誰にも活用されずに放置されているのは、資源の無駄遣いです。
- 地球環境にも負荷をかけることになりますし、
- 何より、そのものが本来持っている価値を発揮できていないのは、とても「もったいない」ことですよね。
「お休みしているもの」を「活躍できるもの」に変えるには?
では、この「お休みしているもの」を
どうすれば会社にとってプラスに変えられるのでしょうか?
設備管理や総務の皆さんの腕の見せ所です!
- 売却する
- … 使わない資産を、必要としている他の会社や個人に売ることで、資金を得ることができます。
- その資金を新たな投資に回したり、会社の運転資金に充てたりできます。
- 中古品をリサイクルショップに売るのと同じ感覚です。
- 賃貸(レンタル)する
- … 使っていない建物や土地、機械などを、一時的に
- 必要としている他の会社に貸し出すことで、家賃収入や使用料を得ることができます。
- 使っていない会議室を時間貸しするシェアオフィスも、この考え方の一つですね。
- 転用・有効活用する
- … 例えば、使われていない倉庫を改装して新しいオフィススペースにしたり
- 社員の休憩スペースにしたり、別の事業目的で使うこともできます。
- 皆さんのアイデア次第で、眠っていたスペースが生まれ変わるかもしれません。
- 寄付する
- … まだ使えるけれど、自社ではもう使わないものを
- 慈善団体や学校、発展途上国などに寄付することで、社会貢献につながります。
- これは会社のイメージアップにもつながりますし、何よりも困っている人の助けになります。
このように、「お休みしているもの」をもう一度「活躍できるもの」に変えることで
会社は無駄をなくし、コストを削減し、新たな価値を生み出すことができるのです。
まとめ
「遊休資産」と聞くと難しく感じるかもしれませんが
要は「使われていないけど、まだまだ価値のある会社のもの」のこと。
設備管理や総務の皆さんは、まさに会社の「お休みしているもの」を見つけ出し
それをどうすればまた「活躍」させられるかを考える、大切な役割を担っています。
使われていないものが、皆さんの手によって、再び会社の力になります!
もし、皆さんの会社にも「お休みしているもの」があって
その価値を最大限に引き出したいとお考えなら
有価査定のプロである私たちにご相談ください。
眠っている資産に新たな価値を見出し、最適な利活用をご提案させていただきます。
ぜひ一度、お気軽にお声がけください!